空き家は解体?それとも売却?メリットデメリットと注意点!

空き家は解体?それとも売却?メリットデメリットと注意点!

6view

2018.10.10

目次

空家等対策の推進に関する特別措置法によって、相続で得た住宅を使い道がないからといって放置しておくことが今後、どんどん難しくなっていきます。
空き家を相続した時に売却を進めるか、解体を行うかどのような基準をもって判断すればいいのか解説します。

空き家が建っていると固定資産税が安くなる?

固定資産税は固定資産税評価額×1.4%です。

市街化区域では都市計画税が0.3%(上限が0.3% 地方税のため地域により異なる)が課税されます。

しかし、土地が200㎡まで(小規模住宅用地)のとき、

  • 固定資産税は評価額×1/6
  • 都市計画税は評価額×1/3

で軽減したものに税率を掛けます。

土地が200㎡を超えたとき、住宅の床面積の10倍までの土地(一般の住宅用地)は、

  • 固定資産税は評価額×1/3
  • 都市計画税は評価額×2/3

で軽減します。

200㎡までは減税が大きくされており、超えた土地は200㎡とそれを超えた部分で分けて計算して合算します。

200㎡は約60坪になります。一般的な建売住宅で30坪~40坪なので、多くの人は小規模住宅用地で収まります。

固定資産税(土地)は、固定資産税評価額が500万円の市街化区域の土地で小規模住宅用地の軽減措置を受ければ、下記のようになります(100円未満は切り捨て)。

固定資産税:500万円×1/6×1.4%=16,600円
都市計画税:500万円×1/3×0.3%=5,000円
合計21,600円

この負担軽減措置の条件は「住宅が建っている土地」であることです。

空き家の解体が進まないことは、解体費がかかることも理由ですが、固定資産税の軽減を受けるために壊さない、という理由もあります。

では、住宅を取り壊してしまうと、固定資産税はどうなってしまうのでしょうか。

住宅がなくなった土地は 「住宅用地」ではなく、「非住宅用地」となります。 

固定資産税評価額は3年毎に評価替えがされて変わるのですが、急激に評価額が上がってしまうと、税負担も増えます。

急激に評価が上がっても、固定資産税は緩やかに上がるようにする負担調整措置があります。

住宅を解体すると、小規模住宅用地の特例は受けられませんが、非住宅用地は固定資産税評価額に70%を掛ける負担調整措置が講じられます。

先ほどの例で計算すると、

  • 固定資産税 500万円×70%×1.4%=49,000円
  • 都市計画税 500万円×70%×0.3%=10,500円

合計で年間の59,500円かかるのです。

住宅用地の適用がなくなると確かに固定資産税は上がりそうです。

空家等対策の推進に関する特別措置法で不利になる住宅

平成27年度の改正で「空家等対策の推進に関する特別措置法」ができたため、空き家を壊さずにそのままにしておくことで不利になる住宅があります。

倒壊の危険性があったり、景観を損ない、周辺環境への悪影響があるとされた建物は、「特定空家等」と定められます。

特定空家等になると、修繕や撤去など具体的な改善を求められます。

指導・勧告・命令という行政指導が入り、勧告を受けると固定資産税の住宅用地の軽減措置から外されます。

命令に違反すると、50万円以下の過料になり、最終的には行政による代執行で撤去になってしまったときは、その費用も所有者へ請求されます。

解体か売却か

古くなってしまった空き家はそのままにはしておけません。

解体するか、売却するかの選択をすることになりますが、それぞれメリット・デメリットと費用負担はいくらかかるのでしょうか。

解体を行う場合

建物の構造と広さによって変わりますが、木造であれば1坪当たり30,000円程度です。
30坪程度の木造建物で90万円くらいですね。

ただし、壊すのに手間のかかる鉄筋コンクリート造は高くなりますし、接道が狭いと重機やトラックが入りにくく、手作業を行うことになり費用がかさみます。

解体後は、土地の広さによりますが、固定資産税が若干増えてしまうのがデメリットとなります。

しかし、固定資産税は基準となる1月1日時点の状況によって課税されます。

1月1日時点にどのような構造の建物があるか、所有者が誰かが関係するのです。
 1月1日時点で建物があれば、優遇措置が受けられます。 

売却も含めて解体を検討しているのであれば、解体するデメリットのひとつに固定資産税の減税が効かなくなることが確かにありますが、1月2日以降に建物を解体して年内に売却を完了すれば、固定資産税が上がることは考えなくても良くなります。

そのまま売却を行う場合

空き家を残したまま、不動産売却を行う方法もあります。

売却には費用としては、仲介手数料などがかかりますが、買主から契約のときの手付金と引き渡し時の残金支払いで不動産会社に払う費用は賄えます。

また、相続した空き家の流通を促進させるために、空き家を譲渡したときの3,000万円の特別控除の特例があります。

これは、空き家になってしまっている住宅(更地にしても可)を相続から速やかに売却したら売却益について3,000万円までは非課税ですよ、というものです。

ただし、耐震性があるものに関してはそのまま売却しても良いのですが、耐震性がない場合は、リフォームで耐震性能を満たしてから売却を行わなければ、特別控除の特例は受けられません。

または、解体して更地にして売却することでも特別控除の対象にできます。

売却をするにも建物の利用価値がなくなっているほど古い空き家であれば、購入者からすればどうせ壊すのならば、更地で買いたいと思うもの。

古い住宅がそのままよりも、更地の方が売却価格は高く設定できます。

もし空き家付きで売却するときは、瑕疵担保責任を免責にすることを忘れずに行いましょう。

ただし、売主が知っている瑕疵(雨漏りやシロアリなど)は瑕疵担保責任を免責にすることができませんから、あらかじめ告知する必要があります。

他にも建物を壊さずに売却するリスクとして、埋設物のリスクがあります。

建物の瑕疵はなんとなく想像がつくかもしれませんが、土地についても瑕疵があり、売った後に揉めることも多いです。

建物は建て替え、更地にするたびに従前の建物の杭を綺麗に撤去することはありません。

新しく建てる建物に影響しない範囲だけ掘削して撤去する方法が多いです。

そのため昔の建物の杭が残っていたり、土壌汚染があると撤去に想定外に費用がかかり、買主にとっては売主の負担にしてほしいと問題になります。

空き家付きでの売却は、瑕疵担保責任を免責にしてリスク対策をして売却をしましょう。

解体しない方がいいケース

解体するかしないかの判断を早急にしない方がいいケースがあります。

それは、「再建築不可物件」といわれる建て替えができない土地にある建物です。

建築基準法で、原則的に幅員4m以上の道路に2m以上接している土地にしか建物が建てられません。

例外的に幅員が4m未満でも、2項道路(建築基準法42条2項で定められた道路)といわれる特定行政庁が指定したものは建築基準法上の道路として取り扱われます。

ただし、2項道路に接している土地では、再建築時は道路の中心線から2m以上のセットバックをして道路部分をつくらなければならず、再建築時に注意が必要です。

前面道路が狭いまたは、間口が狭い土地の建物はもしかしたら「再建築不可物件」かもしれません。
このようなケースでは、壊してしまうと新築が建てられない可能性があるのです。

今ある建物を修繕するなどして維持をしないと、その土地で建物を残すことができません。

再建築不可物件はマイホームを建てたいと思っている消費者は買わないでしょうから、不動産会社に買取をお願いしたり、売却は検討していないのであれば、更地で駐車場利用のように建物を建てない利用方法を考えます。

まとめ

国としても積極的に空き家に対して税制の優遇を始めているので、上手に利用して売却をしてしまうか、駐車場経営など新しい土地の利用方法を探す必要があるでしょう。

解体でも売却でも一時的には費用がかかりますが、特定空家で撤去が必要になっても費用が請求されますので、早めに空き家の対応はした方がいいでしょう。

このコラムが気に入ったら
ぜひ「いいね!」をお願いします♪

みんなに役立つ情報をお届けします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

あわせて読みたい関連コラム

掲載中のコラムを見る